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Image by Alexander Grey
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ご家庭へのお願い(教育方針)
対話的コミュニケーション

欲求を満たす順番を間違えると人は幸せになれない

 

ピアノや歌が上手になるかどうかは、ご家庭での関わり方がとても大きく影響します。

心理学者アブラハム・マズローが提唱した「欲求5段階説」という理論があります。人間が自己実現に向かって成長する際、次の5つの欲求を、1つひとつ段階的に満たそうとする心理行動のことです。

簡単に言い換えれば、下の欲求が満たされない状況では、次の欲求はあらわれにくいということです。

一つひとつ見ていきましょう。
 

マズロー
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①生理的欲求
食欲、睡眠欲等、生きていくうえで必要な欲求。虐待等がない限り、日本に生まれてきている時点で、ほとんどの人が満たされている。

②安心と安全の欲求
心も体も安心・安全に生活していきたいという欲求。

③所属と愛の欲求
自分が所属するコミュニティ(家庭や学校、職場)から必要とされたい、役割をもちたいという欲求。

④承認欲求
自分が所属するコミュニティ(家庭や学校、職場)から、認められたいという欲求。

⑤自己実現欲求
自分の成し遂げたい目標を実現したいという欲求。

 

例えば、今日食べるものもない、寝る場所もないという(①生理的欲求が満たされていない)状況の人に、「将来なりたい職業は何?(⑤自己実現欲求)」と聞いても、リアルにイメージすることはできません。

同じように、両親からいつも怒られている(③所属と愛の欲求が満たされていない)子どもに、いくら「ピアノの練習を頑張りなさい(④承認欲求⑤自己実現欲求を満たしなさい)」と言ったところで、練習にのめりこむことはほとんどありません。もしそこで、無理に練習させた場合、短期的な技術の向上はありえますが、長期的に見れば、音楽を嫌いになり、練習をやめる可能性が高くなります。

幸せな家庭、幸せな友人関係が築けて初めて、「この人たち(親や友人)に私のピアノを聴いてもらいたい」という欲求が生まれてくるのです。

そして、親や友人に驚かれることで、「もっとうまくなりたい」「音大に行きたい」「プロになりたい」という欲求が生まれてきます。

おそらく、保護者の皆さんも、過去の経験を振り返れば、体感的にご理解いただけるのではないでしょうか?

世の中の大多数の大人が、仕事を楽しいと思えないのは、生産性や効率、成果を重視するあまり、自分の気持ちも人の気持ちも蔑ろにしてきたから。

当教室は、安心と安全の欲求、所属と愛の欲求、承認欲求を満たしながら、自己実現欲求を引き出し、応援する方向で運営していますが、もちろんこれらを実現するには、ご家庭の協力が不可欠です。

「ああしなさい、こうしなさい」ではなく、「お母さん(お父さん)は〇〇だと思うんだけど、あなたはどう思う?」と、お子さんの気持ちや考え方を引き出し、それらを否定するのではなく、ちゃんと一つの考え方として尊重し、お互いにどうすればいいかを一緒に考えていくことを意識してください。

教室がどんなに安心安全の場を提供し、先生がどんなに子どもを承認したところで、ご家庭でその環境が整っていなければ、それぞれの欲求を満たすことは出来ないからです。

もし、お子さんが「練習するから見てて」「宿題するから見てて」と言ったら、可能な限り時間を割いてあげてください。ただそばにいて、「すごいね」「頑張ってるね」「どんどんうまくなっていくね」と声をかけるだけで、音楽に向かう姿勢も、親子の関係も、少しずつですが変化していきます。

「ピアノが弾けるようになったら楽しいはず」、と思ってしまいがちですが、本当は逆で、人生を楽しみ、周囲の人に満たされるからこそ、人は幸せになるし、幸せだからこそ、練習をもっと頑張ろうと思えるのです。
 

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